軒下空間のデザイン【建築家・林隆の仕事術(軒下空間編)】

建築家・林隆の仕事術「豊かな暮らし・上質な暮らしの提案」

 

深い軒の下。そこでは雨宿り・ひなたぼっこ・夕涼みをするようなイメージでしょうか。

軒の下にいるだけで、心地よく感じることはありませんか。ここでは「軒下空間のデザイン」について考えてみます。

雨宿り・ひなたぼっこ・夕涼み

軒とは、建築物において屋根の端が柱や壁から外に突き出た部分のことで、その下の部分を「軒下」、軒の端部を「軒先」、上げ裏を「軒裏」と呼んでいます。

軒下空間の形態は様々です。規模が小さい場合(軒の出が1m前後)は、そこには特別な用途はなく、屋根形状としての役割があります。和風建築の場合は「濡れ縁」という板敷きの場所があり庭園と向き合っています。

規模が大きくなり部屋のような広さになれば、テーブルや椅子を置いて食事や眺望を楽しむこともできるでしょう。更には全開できる建具や網戸を装備すれば、半屋外的な空間になります。床の仕上げ材料も板張り・タイル・左官洗い出しなど自由に考えることができます。

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外壁やガラス面を風雨から守り、建物の長寿命化にもつながる

玄関前の軒下、クルマを置く軒下、外物置的な軒下、設備機器を置く軒下など、場所ごとに工夫ができるといいですね。

同時に配慮しておきたいことは洗濯物を干す場所です。ほどよい広さの軒下空間があれば、外出時に雨が降ってもきても安心です。ここはリビングの延長の軒下空間とは別の場所に確保し、中からも外からも洗濯物が見えない位置関係が理想的です。

軒の出があると外壁やガラス面を風雨から守り、汚れ方を緩和し建物の長寿命化にもつながると思います。また軒の出や軒の高さを工夫すれば、夏の暑い陽射しを遮り、冬には陽射しを室内に取り込むことができます。各地域の夏至や冬至の太陽光線の角度がわかりますので、断面図にそのラインを書き込んでみてください。

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内と外の中間領域として軒下空間をデザインする

屋根のかかった場所は「内と外の中間領域」として、光や風を近く感じることができます。そこはなぜか落ち着き、居心地よく感じるものです。そして軒の深さ・軒の高さは外観のデザイン上とても重要です。

軒下空間をつくれば施工面積が増えますので費用もかかりますが、その効果が大きいケースもよくあります。暮らし方・外観のデザイン・敷地の特性・周辺環境などを総合的に考えて、軒下空間のあり方を検討されることをおすすめします。

軒下空間のある住宅や別荘の設計実例をご紹介していますのでどうぞご覧ください。

林建築設計室・林 隆

 

【動画】軒下空間のデザイン

<林建築設計室>

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<林 隆 プロフィール>

長野県松本市で建築設計事務所を主宰し、主に住宅や別荘の設計に携わる。建築主との対話を重視しながら暮らし方をデザインし、オリジナリティーのあるシンプルで合理的な建築を創っている。 日本建築家協会(JIA)優秀建築選、グッドデザイン賞、長野県建築文化賞など多数受賞。

林隆

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